1.04.2012

出会いと変化、広がりの年 〜留学九ヶ月を経て〜



明けましておめでとうございます。


皆様新年いかがお過ごしでしょうか。






シアトルに来てから九ヶ月が経ちました。

2011年は日本にとっても自分にとっても多くの変化が起き、振り返る意義の特に大きい一年
であったのではないかと思います。



時が経つのが早い事を英語ではTime Flies といいますが、

本当にその通りでこちらでの日々は足跡を眺める暇もなかなかなかったように思います。

この九ヶ月の間に感じてきたものは確実に自分の中に蓄積されている実感はありますが、

ただそれをゆっくりと振り返る時間が必要なのかもしれません。

帰国までに時間をかけて、四つの胃腸をもつ牛のようにゆっくりと咀嚼していこう、


というのがまず今年最初の短期目標です




新年も明け、今思うところを書き留めておかなければと急に思い立ち今回のブログを書き上げました。


とても粗いですが、ご勘弁を。




1、出発
2、ソーシャルビジネスとの出会い
3、日本人起業家との出会い
4、アジア人としてのアイデンティティ
5、出会いと別れ


[1]出発




あの震災が起きた一週間後、あんなに待ち望んでいた留学に発つにあたり


この上ない歯痒さを感じたのを覚えています。


昨年11月に親族で祖母の米寿と父の還暦のお祝いがあり、


僕は参列できなかったため手紙を書いて兄に代読してもらいました。


そこに自分はこんなことを書いていました。




”僕が日本を発ったのはあの東北大地震が起きてからわずか八日後でした。東北では多くの人が家も家族も失い、食料もなく寒さにふるえ、東京でも大規模な計画停電のもと、人々は放射能の暗雲に怯える。僕がアメリカに発った日はそんな日でした。母国に帰る外国人があふれかえる成田空港で、これから日本を発つ自分。あんな状況の中、日本を離れたくありませんでした。こんなことを言っては本当にいけないとは思いますが、自分一人生き残って帰国する兵士のような、僕にとってはそれほどまでに、なんというか一種の罪悪感を抱えての出発でした




”今、日本を離れたくない”


これまで海外には何度か足を運んできましたが、

そんなことを思ったのは初めてでした。






人々が震災に立ち向かおうとしている時に


自分一人が日本を発つことは、


理由はどうであれ心を痛めずにはにはいられませんでした。


そして同時にそこまでして留学するという”責任”を否応無しに押し付けられた出発となりました。






この出発の際に奮い立たされた言葉があります。

東北大震災の際、卒業式が中止になった立教高校の校長先生がHP上で卒業生に贈ったメッセージが素晴らしく、


卒業生ならず多くの若者が感化されました。


知っている方も多いのではないかと思いますが


一部抜粋して、もう一度ここに記させてもらおうと思います。



中略

悲惨な現実を前にしても云おう。波の音は、さざ波のような調べでないかもしれない。荒れ狂う鉛色の波の音かもしれない。

時に、孤独を直視せよ。
海原の前に一人立て。
自分の夢が何であるか。海に向かって問え。

青春とは、孤独を直視することなのだ。
直視の自由を得ることなのだ。
大学に行くということの豊潤さを、自由の時に変えるのだ。
自己が管理する時間を、ダイナミックに手中におさめよ。
流れに任せて、時間の空費にうつつを抜かすな。

いかなる困難に出会おうとも、自己を直視すること以外に道はない。

いかに悲しみの涙の淵に沈もうとも、それを直視することの他に我々にすべはない。

海を見つめ。大海に出よ。嵐にたけり狂っていても海に出よ。

真っ正直に生きよ。くそまじめな男になれ。
男たちよ。船出の時が来たのだ。
思い出に沈殿するな。未来に向かえ。



鎮魂の黒き喪章を胸に、今は真っ白の帆を上げる時なのだ。
愛される存在から愛する存在に変われ。愛に受け身はない。

「真理はあなたたちを自由にする」(Η ΑΛΗΘΕΙΑ ΕΛΕΥΘΕΡΩΣΕΙ ΥΜΑΣ ヘー アレーテイア エレウテローセイ ヒュマース)・ヨハネによる福音書8:32




全文はこちら






[2]ソーシャルビジネスとの出会い






 そんな出発を経て、足を降ろしたシアトルの地。


まず自分の中で大きな変化だったのは




ソーシャルビジネスとの出会い




でした。


もちろん日本にもソーシャルビジネスはありますが


以前ブログにも書いた通りシアトルはソーシャルビジネスが全米の中でもかなり盛んな都市です。


ネットワーキングもかなりさかんで、日本のように学生が社会人を招待してっていうのではなくて


本気でビジネスパートナーとかアイデアシェアの為にビジネスパーソンが集まるところに


学生も飛び込んでいける(日本は学生と社会人の意識的垣根がすごい高いように思う)環境があります。


なので、多くのソーシャルビジネスと出会う事ができました。


多くのマイクロファイナンス団体を始め、


途上国でアートを買ってきてネット上で販売しアーティストとカスタマーをつなげるサービスであったり
(ArtSumo: http://www.artsumo.com/)


ホームレスを九ヶ月間のプログラムでシェフとして育成し、おしゃれなレストランを経営している方であったり
(FareStart: http://www.farestart.org/)、


インターネット上でしかもプロジェクト単位で寄付を行うことで小額で簡単な寄付を可能にし、かつそのプロジェクトの経過をたどれるwebサービスであったり
(Jolkona: http://www.jolkona.org/


まーあげるときりがないですが素敵なビジネスにたくさん出会う事ができました。


そして一番大切なのはやはりパッションなのだと実感したのもこういった人達との出会いからでした。










[3]日本人起業家との出会い




これまでにも何度かブログに書きましたが、


こちらに来てから四ヶ月程インターンさせてもらっていていたiLEAPという団体で


七月に


Japan-US social innovation forum


というプログラムがありました。


日本で特に震災復興の為に活躍する若手起業家たちをシアトルに招待して、


日本のソーシャルアントレプレナー、ソーシャルイノベーションを


Energizeしようというものです。


詳細は以前のブログ参照。




このフォーラムは素敵な日本の起業家の方々にお会いできたということもさながら


震災後の情報は得ながらもどこか日本の状況から遠ざかっていた自分にとって


ものすごいインパクトのあった出来事でした。


彼らの震災への想いのこもったプレゼンテーションを聞いて、


自分はいつの間にか涙していました。




あの涙以来でしょうか。


自分はいつの間にか以前よりも日本の国(というか人々)に魅力を感じるようになっています。


これは留学中に感じた大きな変化の一つです。








今回の大震災を機に日本の多くの若者達が動き出しました。

地震当時、コンビニに散らばった商品を一つ一つ拾いレジに並ぶ人達。 

商品を盗んでいく人は誰もいない。

大混乱した駅のホームには電車を待つきれいな列ができていたと言います。

今回の日本人の対応に日本中が、世界中が感動しました。

アメリカに来た当初、誰もが日本人の地震当時の映像を見て感動したと言ってくれました。

アメリカ、カナダ、韓国、メキシコ、ドイツ、中国、台湾、

友達がみんな口を揃えて日本はすごい、

あれは日本以外の国ではあり得なかったと言ってくれました。


地震から十ヶ月を経て今の日本が実際どうなっているのか僕にはわかりません。

早くも当時の気持ち、悲劇を忘れ、被害だけが依然として目に見える結果として残っているのかもしれません。

それでも今でもあの3.11を機に動き続けている若者は多くいます。

日本が多くの不安要素を抱えていることは確かですが、未来に向かい未来を創造しようとしている若者は多くいます









何がなんでも日本の為にというわけではないですが、


こんなに素晴らしい日本の人々/ものを世界に伝えたいといった想いが高まってくるきっかけとなったForumでした。。








[4]アジア人としてのアイデンティティ






そしてこちらに来てからすごく強く感じているのが


アジア人としてのアイデンティティです。


University of Washingtonには多くのKorean、Taiwanese, and Chineseがいます。


言葉こそ違う東アジアの友達ですが、


欧米圏の人とは違う何か”アジア的なもの”を共有しているのだということを強く感じました。


もちろんここはアメリカで文化も人種も全く違った人達が集まっている”違って当然”の環境なので


”違う”ことに対する恐怖、均質性に求める安心感みたいなたまに日本的と表現されるようなものはまずありません。


ですが、そういった環境の中で、たとえ英語で話していてもアジア人と話している時の感覚共有的なものは、ある種の安心感すら覚えます。


この共通感覚の発見もこちらにきて初めて感じた大事な変化の一つです。


アメリカにいってなんでそんなこと?と感じるかもしれませんが、


昨今のアジア急成長の時代の中で


このようなアジア的アイデンティティを強く感じられたことは今後世界を俯瞰していく上で


自分にとって大切な感覚になるような気がしています。




















とまぁ


なんとも自分勝手な文章ですが、読んで頂いてありがとうございます。






ちょっと長くなってしまったので


最後の


[5]出会いと別れ


についてはまた次のエントリーに書くことにします。

12.07.2011

国際開発 -九ヶ月前の自分が思っていたこと-




先日前のパソコンを整理していたら、

HPAIRに応募した時のアプリケーションを見つけてついつい読み返してしまいました。



国際開発がテーマです。



応募したのが三月終わり頃なのでかれこれもう9ヶ月以上も前に書いたことになります。


以前の自分はこんなことを考えていたのかぁと懐かしくなると同時に、

この九ヶ月間の間にずいぶんと新たな視野を得る事ができたのかなと思ったりもします。



様々なソーシャルビジネスとの出会いやiLEAPでのインターン、

ケニヤでのNGOコンサルティング的な経験その他シアトルでの生活を通して

これを書いていた当時には思い描かなかった世界が見えるようになった、



このことを改めて実感できたことはよかったですね。

先日もGates Foundationにも勤めておられたこともある

開発コンサルタントの方とお話する機会を得て、

大変有意義な時間を過ごすことができました。


”いくら技術的な支援が整ったって

結局重要になってくるのは人間味。

その点で国際協力において教育の担う役割は大きい””

とおっしゃっていました。






さてまぁこの文章は選考通ったにしろ今読み返すと稚拙な箇所も多々ありますが、

そのへんはご了承ください。



設問は



   Select your first choice panel topic from the drop-down list.
(僕はInternational Development/国際開発のパネルを選びました。 

 What aspects of this panel topic specifically interest you and why? Please elaborate on any relevant academic, work, and/or personal experiences that testify to your ability to contribute substantively to the panel.(Limit: 5000 characters)


です。


懐かしい。



What I am most interested in is how each sector of international development can cooperate and realize efficient development. Through the experiences of several international volunteer work camps, I felt a necessity of cooperation of three sectors: NGOs, companies, and govt. When we think about the way of international development, structurally there are two important views: horizontal connection and vertical connection.
There are so many factors for development such as education, employment, infrastructure, and medical care, and these are tightly connected with each other. This is the horizontal connection. HIV problem in developing countries, for example, needs medical care and technology enough to cover all of the patients, but also needs better education on how HIV spoils children, how they can prevent HIV, and other recognitions about HIV. Here we need to improve both factors at the same time. Improvement of one segment has little impact on the matter. Bottom up of all of the factors is required in the field of development. At this point, I think that many NGOs contact with other fields of NGOs or one expands their field over some factors. An organization which I took part in in India also provided various kind of support with children. While we taught them English, math, and about HIV during the work camp, we promoted the infrastructure of the small institution where children study.

Then, how about vertical connection? In my opinion, this is what is now needed in the field of international development. Here, vertical connection means corporations among three important sectors of international development: NGOs, companies, and govt., and each sector has each capability.

NGOs stand on the closest place to local people. Most of the NGOs are always besides local people. They try to find the solution and change the situation for local people and sometimes with them. Therefore, they are of advantage about connection with local communities compared to other sectors. When we think about international development, we have to know that there are variety of cases in each country, each area, and each people. That is why each NGOs acts for specific area. This fact shows the importance of NGOs because other two sectors cannot specify narrow area.

Companies, the second sector, are basically involved in international development in the demand-supply structure. Some of them contribute somewhat to international development as CSR, but I think that it is non-essential and omissible here. Global companies were not so much interested in the market of developing counties in the past. Since the end of 90’s, however, noticing the future possibility of the market, they gradually forged ahead to developing countries and started BOP business. BOP business is a business which targets to low-income population (Bottom of the Pyramid). Companies can contribute to an amelioration of their standard of living by providing people in developing countries with products which suit their lives. For example, P&G(U.S) developed, as a part of Childrens Safe Drinking WaterCSDWprogram, a purification powder which clean water, PUR(get rid of 99% of virus and bacteria, by P&G ), and enable people to get safe water easily in more than 40 countries.

Government, the third sector, can contribute to development in terms of systems, not only infrastructures, finance, and other bases. Some problems developing countries hold are caused of insufficient systems. It is said that in Cambodia highly capable teachers go overseas looking for a better-income job because salaries of public official are low.  Therefore the improvement of their salaries prevents the loss of competent teacher, and this is the base of well-developed education system. By this means, by developing the systems, governments make the better bases of each factor of development. This should be done with the cooperation of other countries government of course.

These three sectors have each advantage and disadvantage. For instance, NGOs are familiar with the demand of local people, but they do not have business experience or skills. Therefore, what I am saying is if the knowledge about demands of local people and business know-how are combined, better development can be achieved. This is vertical connection I said above. PUR by P&G is also in this case. One of the reasons of the success of PUR is low cost of distribution and promotion. By cooperating with local NGOs and international institute, P&G achieved this and succeed in spreading PUR even to the lowest-income people. I think this case is great success, however this kind of cooperation is still few, in other words, vertical connection is not enough. I would like to participate substantively in the panel and discuss international development from this point of view.

ハロウィーン & ThanksGiving



そういえば全然ブログを書かかないまま


もういつの間にかFall Quarterが終わってしまいました。


今クオーターにはいろいろとアメリカンチックなイベントがあったので


写真だけでものせておきます。


まずはハロウィーン。


 Capitol hillというエリアはハロウィーンで有名で

これぞアメリカっていう感じのハロウィーンでした。










どの家も本当にデコレーションがこっててなんだかテーマパークにいるみたいでした。









で、子供達はこういった家を


”Trick or Treat” といってまわるわけです。




中にはあまりの怖さに泣き出してしまう子供達もいましたw




で、みんなとりあえずいろんな衣装きてます。







マリオ系の衣装の人は多かったですね。







ドラキュラのFelix。



友達のホストマザーと。





まぁハロウィーンはこんな感じで、

あと先月末にはThanksGiving&BlackFridayがありました。


ThanksGIvingはエリカのお家に招いてもらって

アメリカンサンクスギビングディナーを頂きました。



ターキー丸ごと調理して、グレービーソースやクランベリーソースと一緒に食べる。

あとはマッシュポテトとかスタッフィーとよばれるターキーの腸にポテトとかつめたもの(?)を食べます。

これがすんごい美味しかった。


というわけでまあなかなかアメリカンな伝統イベントが続いたクオーターでした。



10.10.2011

英語のイディオム ~ケニヤ小学五年生のノートから~


一応アメリカに留学しているので、
たまには英語に関する事も書いてみることにします。

次のイディオムわかりますか?

1)live from hand to mouth
2)put cart before the horse
3)act the goat
4)shed crocodile tears
5)have your head in the clouds
6)give a cold shoulder to~
7)hit below the belt
8)let the cat out of the bag
10) rain cats and dogs


ちなみにこれ全部ケニヤの小学校でボランティアした時に見せてもらった小学五年生のノートに書いてあったイディオムです。

ケニヤは英国植民地だった為、現在でも幼い頃から英語教育が行われていますが、
動物に囲まれた生活をしているだけあって動物に関連したイディオムが多いのが面白いですね。



解答




1)live from hand to mouth その日暮らしをする


2)shed crocodile tears うそ泣きをする、そら涙をながす
   


語源:ワニは人間をおびきよせるためにうその涙を流すと言い伝えられている。(ALKより)




3)act the goat 馬鹿なまねをする、ふざける

やぎってそんな馬鹿なことするんですかね?



4)put cart before the horse 本末転倒である

例)It's like putting cart before the horse! (本末転倒じゃん!)

ちなみに


the tail wagging the dog

も本末転倒という意味だそうです。

犬がしっぽ(tail)をふる(wag)のではなくて「しっぽが犬をふる」から本末転倒なのですね。



5)have your head in the clouds うわの空


6)give a cold shoulder to~  〜を無視する

ちなみに無視された時は

get a cold shoulder

といいます。


7)hit below the belt  卑怯をする

ベルトの下はたたいてはいけません。



8)let the cat out of the bag うっかり秘密をばらす


語源:袋に入れた猫を「豚が入っている」とうそをついて売ろうとしたら、袋を開けられて、秘密がばれてしまったという話から。(ALKより)






9)lead a dog's life 惨めな生活を送る


10) rain cats and dogs 雨が激しく降る、土砂降り


語源:北欧神話で、猫は雨を降らせる力があり、犬は風を起こす力があると信じられていた。(ALKより)








いかがでしたでしょうか?


イディオムは知っていると会話の表現がずいぶんと豊かになるので


少しずつ学んでいけたらいいですね。

僕も頑張ります。



















そういえば先日
HBSのYuhai Xuan教授のソーシャルコネクションがM&Aの意思決定、経済効果に及ぼす影響についてのセミナーを聞いてきましたが、なかなか面白かったです。




買収する会社とターゲット会社の幹部同士のソーシャルコネクションをマトリックスで数値化(この数値化に関してはコネクションの強さ、影響力の反映等疑問もありますが)して、




M&Aの意思決定、結果とどのように関連性があるかを調べるという研究。










ソーシャルコネクションが強い程、M&Aによって生み出されるシナジー効果は小さい




というような面白い結果もでてて興味深い講義でした。

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